【例文付き】カゴ落ちメールを成功させる方法。最適な回数・タイミングやコツを解説
【例文付き】カゴ落ちメールを成功させる方法。最適な回数・タイミングやコツを解説
カゴ落ちを防ぐためのアプローチは数多くありますが、その中でも「カゴ落ちメール」はもっとも取り組みやすく、成果が出やすい施策として知られています。適切な回数とタイミングで配信すれば、購入を迷っていたユーザーの背中をそっと押し、購入まで進んでもらいやすい環境づくりにもつながります。
本記事では、カゴ落ちメールの基本から、効果を高めるコツ、活用できる例文までを整理しながら解説します。読み進めることで、自社に合った運用の方向性を見いだしやすくなり、日々の改善活動に役立つ視点を得られる内容となっています。
カゴ落ちメールとは
ECサイトでは、ユーザーが商品をカートに入れたあとに離脱してしまう「カゴ落ち」が頻繁に発生しています。世界の主要ECサイトを調査した Baymard Institute のデータでも、カートに追加された商品の約7割が購入に至っていないと報告されています。(参考:https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate)
これは、多くのユーザーが商品に関心を示しながらも、最後の決済手続きを前に離れてしまっている状況を示しているといえます。
こうした離脱は、入力の手間や時間不足、ちょっとした不安など、さまざまな理由で起こります。しかし、興味を持ってカートに入れているということは、購入の可能性が十分に残されているとも言えます。この“あと一歩”の段階で自然に声をかけ、再検討のきっかけをつくる施策として活用されているのが「カゴ落ちメール」です。
カゴ落ちメールは、離脱直後のユーザーに商品を思い出してもらい、購入に戻るための道筋を整える目的で配信されます。適切なタイミングと回数で届けることで、無理のない形で検討を促せる点が特長です。
次章では、このカゴ落ちメールをより効果的に機能させるために、どのような配信設計が望ましいのか、具体的な回数とタイミングについて詳しく解説します。
カゴ落ちメールの最適な回数・タイミング
カゴ落ちメールは、配信する「回数」と「タイミング」を適切に設定することで効果が大きく変わります。特に、ユーザーが商品を検討していた記憶が新しいうちにアプローチできるかどうかが、その後の反応に強く影響します。ここでは、一般的に成果が得られやすいとされる設定を基準に、無理のない運用方法を整理します。
もっとも有効とされるのは、できるかぎり早いタイミングでの配信です。たとえば、カートに商品を入れた直後の5分後など、行動の余韻が残っている段階で連絡すると、検討を再開してもらいやすくなります。そのうえで、配信回数は過剰にならないよう1〜3回程度にとどめるのが適切です。
具体的には、カート追加から2〜3時間後、3日後、7日後といった間隔で配信する流れがよく用いられています。初回は記憶が鮮明なうちに、2回目以降は「思い出してもらうための機会」として役割を持たせることで、押しつけがましくならずに検討を促すことができます。

過度な追跡は逆効果になりかねませんが、適切な回数と間隔を保つことで、ユーザーの検討行動を自然に後押しできます。まずは少ない配信数から取り組み、反応を見ながら調整していくと安定した運用につながります。
カゴ落ちメールの例文
カゴ落ちメールは、送るタイミングやユーザーの迷い方に合わせて文面を変えることで、より自然に検討を再開してもらえるようになります。ここでは、購入を迷っている段階の後押しや、時間を置いて思い出してもらうためのアプローチなど、目的別に活用できる例文を4つ紹介します。
- ①購入直後に送る「思い出してもらうための1通目」
- ②商品への「興味」を後押しする提案型メッセージ
- ③3日後など時間を置いた「再検討のきっかけづくり」
- ④7日後など「最後のリマインド」として使いやすい1通
どのパターンでも過度な訴求を避け、読み手に負担をかけない丁寧な表現を意識することが重要です。
①購入直後に送る「思い出してもらうための1通目」
この段階では、ユーザーの記憶がもっとも鮮明に残っており、軽い声がけで検討を再開してもらいやすい時期です。負担のないトーンで、手続きを続けられる道筋を示すことがポイントです。
件名:
お買い物のお手続きはお済みでしょうか?
本文:
このたびは当店の商品をご覧いただき、ありがとうございます。
カートに商品が残っていることを確認しましたので、ご案内をお送りいたします。
お選びいただいた商品は、下記のリンクからそのままお手続きを再開できます。
よろしければ、ご都合のよいタイミングでご確認ください。
▼カートを見る
(リンク)
②商品への「興味」を後押しする提案型メッセージ
商品比較や情報不足による迷いが考えられるときに有効な文面です。商品理解を深めてもらう姿勢を示すことで、前向きな検討につながりやすくなります。
件名:
検討中の商品についてご案内いたします
本文:
先日は当店の商品をご覧いただき、ありがとうございました。
カートに追加いただいた商品について、あらためてご案内いたします。
もし迷われている点があれば、商品の特長や使い方など、詳しい情報も商品ページよりご確認いただけます。
カートの中身はそのまま保存されておりますので、ご都合のよいときにご確認ください。
▼カートを見る
(リンク)
③3日後など時間を置いた「再検討のきっかけづくり」
一定の時間が経過したあとに送るメールでは、強い訴求よりも「思い出していただくこと」が目的になります。軽い確認の案内として受け取ってもらえる表現を意識します。
件名:
先日カートに追加いただいた商品について
本文:
以前カートに追加いただいた商品が、引き続き保存された状態になっております。
ご検討の途中でタイミングが合わなかった場合でも、下記のリンクからすぐに内容をご確認いただけます。
あらためて気になる点が出てきた際や購入をご検討中の場合など、ご自身のペースで進めていただけるよう準備しております。
よろしければ、再度ご確認いただき、ご検討の続きにお役立てください。
▼カートを見る
(リンク)
④7日後など「最後のリマインド」として使いやすい1通
カート追加から一定の時間が経つと、ユーザーの関心は落ち着き始めます。このタイミングのメールは、急かすのではなく「必要なときに思い出せるようにしておく」ための役割が中心です。程よい距離感で案内することで、再検討のきっかけを穏やかに作ることができます。
件名:
カートに残っている商品についてのお知らせ
本文:
カートに追加いただいてから日数が経ったため、商品が現在も保存されていることをあらためてお知らせいたします。
時間がたつと、カートに入れた商品をそのまま忘れてしまうこともございますので、念のため状況のみご案内いたしました。
商品の詳細は下記よりいつでもご確認いただけます。
思い出された際や、再度商品をご覧になりたいときにお役立ていただければ幸いです。
▼カートを見る
(リンク)
カゴ落ちメールを成功させるコツ
カゴ落ちメールは、ただ送るだけでは十分な効果が得られません。ユーザーの状況や心理に寄り添いながら、「どのタイミングで、どのような内容を届けるか」を最適化していくことで、購入に戻ってもらえる確率が大きく変わります。
ここでは、成果につながりやすい5つの観点を紹介します。どれも日々の運用に取り入れやすく、改善を進めるうえで重要なポイントです。
- 記憶が残っている早いタイミングでのアプローチ
- 限定性を持たせた伝え方を行う
- 購入情報の一元管理
- ABテストの実施
- HTMLメールの活用
記憶が残っている早いタイミングでのアプローチ
ユーザーが商品をカートに入れて離脱した直後は、まだ商品への興味が残っている状態です。この記憶が鮮明なタイミングでメールを届けることが、購入につながりやすくなる大きな理由です。特に、カート追加から5分後といった早い段階でのアプローチは、迷っていた手続きを自然に再開してもらうきっかけになります。
時間がたつほど関心は薄れやすく、他の情報に埋もれてしまう可能性も高くなります。そのため、初回のメールはできるだけ早く、ユーザーの行動直後に届けることが有効です。早いタイミングでの1通が、後続の連絡の反応率にも影響するため、配信設計のなかでも特に優先したい要素といえます。
限定性を持たせた伝え方を行う
商材によっては、限定性を示す一言が再検討を促す後押しになります。限定性を示す一言の一例として、以下のようなものがあります。
- 在庫を確保しています
- 数量限定の特別オファーをご用意しています
- まもなく終了するキャンペーンの対象です
このような案内は、ユーザーの行動を前向きにするきっかけになることがあります。
ただし、過度に急かしたり、不自然な訴求をするのは避ける必要があります。あくまで、ユーザーが気になっている商品について“今なら利用できる条件があります”と、落ち着いたトーンで事実を伝えることが大切です。限定性は、適切な言葉選びとバランスによって、信頼感を損なわずに効果を引き出すことができます。
購入情報の一元管理
メールだけでなく、SMSやアウトバウンドコールなど複数のチャネルでカゴ落ち対応を行っている場合、すでに購入が完了しているにもかかわらず再度連絡が届いてしまうといった問題が起こりやすくなります。これはユーザー体験を損なうだけでなく、重複受注につながるリスクもあるため、購入情報を一元的に管理する仕組みが欠かせません。
この点で、複数チャネルを横断してカゴ落ち施策を行える ReCV(リシーブ) は、各チャネルの情報をまとめて管理できるため、重複受注や矛盾した案内を防ぐことができます。メール施策の精度を高めたい場合や、複数チャネルを組み合わせて成果を最大化したい場合には、ReCVを活用することで安定した運用が可能になります。
⇨ReCVについて詳しく知りたい方はこちら
ABテストの実施
メールの成果を継続的に高めるためには、ABテストが欠かせません。件名やヘッダー、導入文のようにユーザーが最初に触れる部分を2パターン用意し、それぞれの反応を比較することで、「どの表現がより開封や閲覧につながるか」を明確にできます。
特に、件名は反応に大きく影響する要素のひとつです。「丁寧な案内」「状況の説明」「限定性を示す表現」など、複数の方向性を試しながら傾向をつかむことで、メール全体の成果を底上げできます。小さな違いでも結果が変わるため、定期的に検証しながら改善を続けることが重要です。
HTMLメールの活用
HTMLメールは視認性が高く、商品画像や魅力を伝えるビジュアルを自然に盛り込めるため、離脱したユーザーの注意を引きやすい形式です。カゴ落ちメールでは、「どの商品を検討していたか」がひと目で分かることが重要になるため、商品画像や価格、簡単な説明文を視覚的に整理して伝えられるHTML形式は相性が良いと言えます。
また、「ご購入画面へ進む」「商品詳細を見る」といったボタンをわかりやすく配置することで、ユーザーが迷わず次のアクションに進めるよう導線を整えられます。ただし、装飾を盛り込みすぎると読み込み速度の低下や可読性の低下につながるおそれもあります。
あくまで「カートの中身や手続きの再開先が分かりやすいこと」を軸に、シンプルな構成を心がけると、ユーザーにとって負担の少ないHTMLメールになります。

カゴ落ちメールならReCV(リシーブ)がおすすめ

カゴ落ちは、メールだけでは拾いきれないケースが多く、ユーザーごとに「最適な案内方法」が異なることも珍しくありません。ReCV(リシーブ)は、メールに加えてSMS・AI受電・アウトバウンドコールなど、複数のチャネルを横断してカゴ落ち対策を行えるサービスです。
これにより、“あと一歩”の段階で離脱したユーザーに最適な方法でアプローチできる点が大きな特長です。ここでは、ReCVが選ばれている理由を3つの観点から紹介します。
各種ABテストによる高速PDCA
ReCVは、過去に実施した豊富なABテストでの実績をもとに、件名・SMS文面・配信タイミング・オファー内容など、細かな改善項目を多角的に検証できます。専任ディレクターがサポートにつき、「どの言い回しが反応を得やすいのか」「どの時間帯が最も行動に結びつきやすいのか」といったポイントを効率よく見極められる点が強みです。
また、メールだけでなくSMS・アウトバウンド・AI受電といった各チャネルの結果も並行して確認できるため、長期的な改善に必要なPDCAがスムーズに回せます。施策を続けるほど最適化が進むという点は、成果を安定させたいブランドにとって大きな価値となります。
3チャネル訴求で取りこぼしを防ぐ
ユーザーによって「連絡が届きやすいチャネル」は異なります。メールをチェックしない人もいれば、SMSのほうが見やすい人、電話での説明があると安心して購入できる人など、状況はさまざまです。ReCVは SMS・メール・アウトバウンド(+AI受電)を組み合わせ、複数のチャネルでカゴ落ちユーザーをフォローできる設計になっています。
特に、フォーム入力が難しく離脱してしまうユーザーには、AI受電での注文受付が有効で、「Webの入力が不安」「時間がない」という理由による離脱を拾い上げられる点はReCVならではです。チャネルを分散させることで、特定の経路では取りこぼしていたユーザーにも自然にアプローチできます。
チャネル間で案内を改善
ReCVは、メール・SMS・アウトバウンド・AI受電で得られた情報を一元管理できるため、「すでに申込み済みなのに案内が届いてしまう」「チャネルごとに異なる内容が送られてしまう」といった問題を防げます。これは、複数チャネルで施策を行ううえで非常に重要なポイントです。
また、アウトバウンドで得た“買わなかった理由”やユーザーボイスを活かし、SMS文面やメールの訴求内容を改善するといったチャネル横断の改善サイクルも可能です。単独の施策では得られない気づきを反映できるため、自然な形で成果が積み重なっていきます。
ReCVは、「メールだけでは取りこぼしてしまう部分」を丁寧に補いながら、複数チャネルでの一貫した改善を行えるサービスです。カゴ落ち対策を本格的に進めたい場合や、施策の精度を安定させたい場合は、ぜひ一度チェックしてみてください。
⇨ReCVについて詳しく知りたい方はこちら
株式会社ストークメディエーション
パーソナライズヘアカラーブランド『COLORIS(カラリス)』を展開し、定期通販サービスを提供している。 『COLORIS』では、WEB カウンセリングに基づいて、一万通りの処方から一人ひとりに最適な処方で、ヘアカラー&トリートメントをカスタマイズして販売。購入後もマイページ上で担当スタイリストが継続サポートを行う。 『COLORIS』は、宝島社の美容誌「&ROSY」2020年3月号の「編集部が選ぶベストコスメ」にて、ヘアケア部門で第1位を受賞。
株式会社エイチームウェルネス
エイジングケア化粧品ブランド『lujo』などの開発・販売を行う。 『lujo』は、さまざまなテクノロジーを用いた成分や処方により、効果を実感できるエイジングケアを目指した、化粧品ブランド。化粧水や美容クリーム、リキッドファンデーションなどの製品を取りそろえる。 同社は、比較サイトや情報サイトなど、さまざまなウェブサービスの企画・開発・運営などを行う「株式会社エイチーム」のグループ会社である。
株式会社オモヤ
「人×価値あるもの×テクノロジーで世界中を幸せにする」をミッションに掲げ、EC事業・広告制作事業を展開。4つのECブランドを運営し、体にまつわる女性の悩みやコンプレックスを解消するほか、生活習慣の改善やわんちゃんの健康をサポートする商品を提供している。